切って縫って貼って(女関係で困る美禄)

どうにもこうにも私の元へやってくる女性といったら、私が男性であるとか自分が同性愛者であるとか、そういった類の思考を持った者ばかりで、
結構案外に  参る。


美禄が言うにはそれは、まず愚かに等しいのだ。酔いつぶれる寸前の言葉だったな、と浅葱は浅はかに思い出す。
あざやかに彩られた金色の長い髪は、赤い唇は、茂った睫毛は、身体は、思考は、
すべてあの子のためなんじゃないかなあ、
誰かが知った風に言ったのも、浅葱はついでに思い出し、妙に暗い気持ちになった。浅葱という男はあの3人の中では一番客観的で、だから余計にそう思う。暗い。暗い、あの、眼の暗さも、浅葱は思い出した。
美禄はいつだってあの子供をみている。愛なのか情なのか、よくわからない、と思う。
ただ美禄はあの子供以外の女に、興味は抱かないだろうし、きっとそれはあの時だってそうであった。きっと、というよりも、絶対に、か。確定している。いくら夜を共にしたからといっても、美禄は何も覚えてはいないし、それ以外で出会ったとしても何も、関せずなのだろう。
確定している。
しかしあの子と美禄が結ばれる事は無いのだ、絶対に
浅葱はそれも確実に知っているので、何も言わない。
確定、している。