嘲笑った後、なに?、と呟いた。訳が解からなくて、なに、と返す。なに、と言った。死んだら焼いて、と言う。銀二は横を見た後、死んだら焼くものじゃないのか、と思って、うん、と言った。彼はとりあえず腐ることに脅えている。死人は過去の人なので忘れるのは当たり前だ、とも思っている。しかし彼はそのことに脅えていて、なにもかも終わりだ、と思った。しかしそれは間違いだとノラは思っていて、死んでも誰か一人は死人のことを心に残していて忘れるはずはないのだ、と思った。
じゃあ火葬、とマドカが言った。うん、と頷く。頷くといっても実際に首を縦に振っているわけではない。うん、と頷いた。マドカも、うん、と言った後、持っていたタバコに火をつけた。銀二は、まだつけていなかったのか、と思いながら、そのつける動作に身動きをしなかった