どうしようもない時というのは、案外とてもあるものだ。
例えを出そうにも有り過ぎて、書けないぐらいに。

明日は、手をつき、一面の水槽に額を合わせた。予測よりも冷たく、一瞬身が固まる。じわりじわりと強張った肩を落とすと同時にため息が出た。なにか疲れたことがあったわけでもない、ただの、呼吸と同じような、ため息、の、はず、だ。
(…それでも、なんか、疲れてるんかもしれへん)
水の青が眼に眩しい。驚くほどの青が入る。床から映える淡い間接照明が、それを余計に引立たせた。
(…まぶしい)
眼球に突き刺さるというのは、もしかしたらこういう事を言うのかもしれない。人工的な光でもなく、太陽や月の何かでもなく。水の、。


…息を吐くと、ぼろりと零れた。
それこそ予想だにしなかったものだから、明日は何だか、ふ、と失笑してしまう。失うのか。失ってしまうのか、何かを。何かをわたしは、この場で

「……」

ヨシキに泣きつけば、彼はきっと驚いて、抱きしめて、そこらじゅうに口付けをし、(うちの涙の原因を 殺したなるんやろう)。

そんなものが、自惚れであったらよかった。
自惚れなら、笑って済ませる事ができるのに。みんな。みんな。
ヨシキは、うちのために泣くやろう。
そして、うちのために殺す。
嫌になる程、うちは彼を愛していて、彼はそれ以上に、うちを好きやと
言うのかなあ 。



(青が眩しい)

目が痛くて 涙が出る。